ねぇねぇ!聞いてー!
そんなに大きな声で言わなくても聞こえてるよ!
自閉症の子を育てていると、こんな会話をすることが多いと思います。
「もしかして耳が悪い?」と思って検査を受けてみても、「ちゃんと聞こえていますよ。」と言われます。
長男も小さいときによくあったのですが、自閉症の子どもは声の大きさの調整が難しいみたいです。
声や音は目には見えないものなので、自閉症の子どもには理解することが難しいことも原因の一つ。
今回は、自閉症の子どもに声の大きさを伝える方法について紹介していきますね。
Contents
自分の声の大きさを知ろう
周りがうるさいと思っていても、子どもは気が付いていないことがほとんど。
自分の声の大きさって、自分ではわかりにくいものですよね。
大人でも、「話が盛り上がって気が付かないうちに大きな声でしゃべっていた。」なんてことがあると思います。
声の大きさを伝えるには、まず自分の声の大きさを知ることが大事ですね。
声の大きさを見える化しよう
声の大きさは、目には見えないものです。
だったら見えるようにしよう!ということで、声の大きさにレベルをつけてみましょう。
声のレベルは5段階で
まずは、声のレベルを5段階に分けます。
- 耳元でないしょ話をする声が1
- いつも話している声が3
- 助けを呼ぶ声が5
5のレベルは、叫び声や奇声も含まれますね。
いつも話している声が大き目の子どもには、「今は4くらいだから、3の声にしようね~。」と声掛けをしてあげるといいですよ。
いつも話している声が小さめの子どもには、「今は2くらいだから、3の声にしようね~。」と伝えて、声の大きさを調整してあげるようにしましょう。
声のレベルを目で見てわかるようにしよう
言葉だけでは理解しにくいのが、自閉症の子どもです。
声のレベルを分けても、それが目で見えないと伝わりにくくなってしまいます。
そんなときには、表のようなものを作ってみましょう!
自閉症の子どものしんどさの伝え方でも紹介したように、三角の表を使うとわかりやすくなります。
はい、こんな感じのですね。
この表を使って、「今はこれくらいの声の大きさだよ~」・「3の声にしてみようね~」と声をかけると、目で見ることができるので、より理解しやすくなります。
慣れてくると、表を使わなくても声の大きさを調整することができるようになりますよ。
音を数値化するグッズを使ってみる
声の大きさを具体的に分ける方法は、親の感覚になってしまいます。
そこで役立つのが、音の大きさを数値化するグッズ!
声の大きさが数値で見えると、自分がどのくらいの声の大きさなのかが分かりやすくなります♪
録音できる機能がついたものなら、自分で聞くこともできるので教えやすいですよ。
子どものおもちゃにならないように、管理はしっかりするようにしましょう。
大人が使うものだと教えることも大切です。
声が大きくなるたびに使っていると、騒音系を持っただけで声の大きさを気にしてくれるようになります。
焦らずにゆっくり教えていくようにしましょう(*^_^*)
声の大きさは時と場所で使い分けよう
声の大きさを使い分けるって難しく思われがちですが、大人は無意識にしていることです。
- 静かな場所では小さめの声
- 人が多かったり、騒音のある場所では大きな声
どちらも、いつも話している声ではうるさかったり聞き取れなかったりします。
時と場所で声の大きさを変えることは、大人になってからも必要になってきますね。
子どものうちに、声を使い分ける練習をしておきましょう。
声は自分を表現する便利な機能
楽しい、悲しいなど、言葉で表現することはとても難しいことです。
特に自閉症の子どもは、感情を表現することに不器用なので、言葉以外の方法で表現をしてしまいます。
声の大きさも感情を表す一つの方法ですね。
声の大きさで感情を表すことは、自分の気持ちを表すことの第一歩。
声の大きさをコントロールできるようになると、感情もコントロールしやすくなってきます。
声の大きさは目では見えないものなので、見える化することが重要。
自分の声の大きさを知り、自分でコントロールできるようになるまでゆっくり教えていくことが大切ですね。